岡山大学新聞252号 1980年10月20日

新BOX 学友会 敷地変更要求を決義

住民と共同で当局を追求

十月四日、学友会は学館大会議室で幹事会を開き、新サークルBOX建設予定地の変更を求める決議を全会一致で承認し、同六日学生部に提出した。

これは今年六月の新BOX着工以来、サークル活動よって予想される騒音公害やプライバシー侵害に対し、学生の自由な活動と住民の生活を守る為に大学当局に対して敷地変更を要求している周辺住民の主張に学生側が同意、今後共に当局を追求して行こうとするものである。

この問題は九月十日の岡山市議会で地元の三野学区連合町内会長である根石昌平市議(保守系)が質問し、翌日マスコミ各紙が報道したことから一挙に表面化した。

こうした中、学友会は九月十七日に幹事会を開き、初めてこの問題について話しあった。

この場に学生部が出席し、この件についての当局側としての説明を行った。

ここで学生部は騒音問題について、音楽系サークルのBOXには防音装置を設け、クーラーを付ける事により、騒音の法的規制値はクリアできるとの見解を示した。

しかしクーラーの設備費(五百万円とも一千万円とも言われる)は大学が負担するとしたもののその電気代等は学生に負担してもらう事になるだろうとのことであった。

同二五日の幹事会では周辺住民を呼んでの話し合いがもたれ、使用時間について当局が学生と住民に対して食い違う説明を行っていた事が明らかになった。

また法的規制値以下の「騒音」による生活破壊についても問題になった。

十月四日の幹事会はこれらをふまえ、まず基本的姿勢として
一、新BOXは学生の自由なサークル活動を保障するものでなければならない。
二、新BOXは周辺住民に迷惑をかけるものであってはならない。

の二点を確認した。 そしてこれら二点を保障する為には現在の新BOX計画では不可能である事から敷地変更を決議するに至ったのである。

現在大学当局は新BOX、廃寮攻撃など強権的学生管理攻撃をかけてきており、サークルの間にも当局に対する不信はかなり強くなってきている。


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