岡山大学新聞 通刊249号 1980年1月31日

学友会、新BOX建設に合意

 学友会は、12月17日BOX対策委員会において、新BOX建設に合意することを決議した。しかし、この決議を学生部に伝える際、対策委員長が「今後も謝罪は要求して行く。」と宣言したとおり、この決註は謝罪要求を放棄したものではなかった。  なお、この決議において棄権サークルが多数出たのも、謝罪文の必要性を強く意識していたために他ならない。
 BOX対策委員会は、11月15日謝罪文要求を決議して以来、三度の学生部交渉を行い、また12月11・12日には建設予定地において着工阻止行動を行い、謝罪文獲得のため努力してきた。
 しかし一方では、「謝罪文は必要ない」というサークルが現われたり、謝罪文が確認書となったりして、学生部の恫喝に対策委員会全体が右往左往するなど、謝罪文要求という運動の中で、BOX間題に対する各サークルの意識のちがい、対策委員会のまとまりのなさが明らかになってきた。
 そして、このような意識のちがいを放置したまま、行動をつづけてきたことの不自然さが結局、十分な要求運動を阻害したのであり、多数の棄権者を出しての着工合意につながっているのである。
 このような対策委員会内のまとまりのなさを、委員会の流れの中で考えて見ると、それは、異なった意見を十分止場し得ぬまま表面的なところでまとまって来たために生じて来たと言えるだろう。
 たとえば、11月15日謝罪文要求決議にしても、謝罪文の必要性に関する見解が十分まとまっていなかったにもかかわらず、事態の切迫などを理由に十分な討論を放棄して、決議をしてしまっている。
 12月15日謝罪文を得られぬまま着工に合意したことに限って言えば、その原因はすでに11月15日謝罪文要求決議において内包されていたと言えるであろう。このような十分な討論を放棄してまでまとまろうという状況が対策委員会内部に生じてきたのは、一つには学生部の恫喝という理由があったが、我々内部での理由は、対策委員会の決議およびその成果に対する総括の不足であろう。過去の行動の十分な反省がなければ前後の行動の有効性もあやしくなってしまう。現在はまずこれまでの運動の総括こそ必要だ。


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