岡山大学新聞 通刊238号 1978年9月30日発行

学内管理強化のきざしが

掲示板が一つ消えた!!

 夏休みに入って、教養部A棟東側の掲示板がいつの間にかなくなっていた。この掲示板は以前からサークル等によってポスター・ステッカーなどがはられ、よく利用されていた。この掲示板がなくなった事に関して、一部の学生の間から、4・20通達の一環としてあるのではないか、という疑いが持たれている。
 新聞会ではこの件について教養部教務係にて掲示板をなくした理由を間い正した所、「あの掲示板は教務のもので、学生用のものではない。」「教務で使わないからはずしたのだ。」「学生がポスターなどを刷りっぱなしできたなくなっていた」「掲示板がほしければ学生のほうから教養部に対してあらためて要望してほしい」等の解答が返ってきた。
 この掲示板が学生用であるかどうかに関わらず、今まで学生がよく利用していたという事実をみるならば、ただ単に「学生がポスターを刷りっばなしできたないから。」というだけではずすのは許されないだろう。
 以前から既得権として暗黙の了解のもとにあったものを規則としてそうなってないからという理由で学生に対し何ら意思表示することなく一方的に掲示板を外すことは過去からの学生の自治(現在は名ばかりで内実を持たないものになりつつあるが)をくずしさることになるだろう。
 学内交通規制(現在教養部構内に横断歩道があるというナンセンスなもの)4・20通達に基づく5・1学長告示、そして今回の掲示板撤去と学内管理休制強化に向けて大学当局は動きだしている。しかし今の学生情況を見るならば、個々バラバラで他者との接点がまるでない中教審答申にもとづく教育の貫徹された姿がそこにあるだろう。
 78年大学祭基調はこういっている。「絶望への出発〜そして〜絶望からの出発」私たちは情況にまきこまれて自分たちを見失わずに、自分は何をすべきか、自分の主体性をかけた生きざまを展開していかなくてはならないだろう。


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