04/21 D-One勉強会でIPv4アドレス枯渇~IPv6移行

4月のD-One勉強会は「IPv4アドレス枯渇と周辺事情、そして対策」というテーマでインテックシステム研究所の廣海 緑里(ひろみ るり)さんを講師にお招きして開催された。実は先月17日に開催するはずだったのだが、直前に東日本大震災が勃発したため、1か月延期となったのだ。

廣海さんはWIDEプロジェクトのIPv4枯渇対応タスクフォースメンバー。まさにIPv4枯渇~IPv6移行について中心的に活動している方だ。

現在使われているIPアドレスの体系はIPv4といって192.168.0.100のように32ビット長で、ネット上の端末を区分している。つまり全体で42億9496万7296個が上限となる。実際には65535個のクラスB、256個のクラスCなど小分けして様々な組織に配布してきたが、クラスCでも1677万7216団体が限界だ。そこで最近ではクラスCをさらにネットマスクで細かくわけて配布してきた。

今年の2月に最後のブロックがIANAから地域レジストリに割り当てられ、とうとう残りがなくなってしまった。

世界中の人口が70億人を越えており、いずれ42億個しかないIPv4が足りなくなるのは明らかだった。まぁ、IPv4が制定された70年代には、まさか40億個のIP機器が存在する世界など、誰も想像できなかったのだろう。

このIPアドレス枯渇に対し、NATなど延命策がとられてきたけれど、もう配布するIPアドレスがなくなってしまったので、どうにもならない。これからは中国やインドなどでますますインターネットが普及し、ますますIPアドレスが必要になる。

そこで抜本的な解決策として打ち出されたのがIPv6だ。これは128ビット長のアドレス空間を持ち、全体で340澗(かん)個のアドレスを持っている。「澗」というのは1兆の1兆倍の1兆倍。これなら枯渇する心配はなさそうだ。

ところが、IPv4からIPv6に移行するのがなかなか進んでいない。というか、ぼくもどうやったら移行できるのかわかっていない。

これまでは、IPv4からIPv6への移行は、今のネットワークがまるごとIPv6化する、つまり家庭や企業からプロバイダーまでIPv6でつながるのだと思っていた。これはネイティブ対応という方法で、一番すっきりしている。だが、実際には設備やアプリケーションの改訂などが必要になるため、IPv4のネットにIPv6を通すトンネル化、プロバイダーの外はIPv6だけどその下の家庭や企業はIPv4で接続するLSN(ラージ・スケール・NAT)などの方法が混在することになるという。

エンドユーザーで対応が必要ないLSNやトンネル化は手軽だけど、IPv4が枯渇している状況は改善されない。それにどこから、誰がアクセスしているのかがわかりにくくなり、ネットワーク犯罪などセキュリティ上の問題も起こるし、社内のサーバーでWebサイトを立ち上げるというのもできなくなる。

ほとんどのOS、Apacheなどのソフト、ルータやスイッチなどの機器はすでにIPv6に対応している。だから全世界がIPv6でつながるネイティブ対応が好ましいのだろうけど、いろいろと面倒もありそうだ。

1990年ごろ、PRUGというアマチュア無線を使ったIP接続の実験グループに参加し、300bps半二重という低速だったけれど、都内から奥多摩までIP網を構築することができた。あの頃はPRUGが持っているクラスBのアドレスを細かく割り振り、ネットマスクを計算してパソコンの設定をやったものだ。

IPv6への移行は、また同じようなフロンティアの再現をもたらすのだろうか。
で、エルデのIPv6化はどうしよう。

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