コンピュータ教育用として2012年から発売されているシングルボードコンピュータのRaspberry Pi。周りでも安価なPCとして、あるいはセンサーをつないだり、モーターをつないで制御用にと、いろいろ活用している話を聞くようになってきた。これはちょっといじっておかないといけないだろうと、ようやく購入に走った。
もちろん購入するのは最新型のRaspberry Pi 2 Model B。Amazonのきばん本舗より本体&専用ケース Raspberry pi 2 超小型パソコン ラズベリーパイ Pi 2 Model B (Black)で税込み5,980円、送料無料。単体だともっと安いところがあるが、ケース込みだとここが一番安いようだ。夜中に注文したら翌日の昼過ぎに配達された。
配達される前に秋葉原へ立ち寄り、あきばおーで16GBのmicroSDカードを購入する。東芝製逆輸入品が税込み648円。Raspberry PiはOSおよびデータ保存用としてmicroSDカードを装着しないと動かない。電源供給用のmicroUSB typeBケーブルは以前、ダイソーで購入した108円のものを使う。
Raspberry Pi 2 Model Bには映像出力としてHDMI端子が実装されている。だが、会社にはHDMI対応のディスプレイが1台もない。Ethernet経由SSH接続で、ターミナルからコントロールする。どうせCUIで動かすつもりなので、画面は不要だ。
Raspibianをインストールする
まず、OSをmicroSDカードにコピーしてやらなければならない。
パソコンにつないだカードリーダーにmicroSDカードをセットする。
Raspberrypiの公式サイトダウンロードページにアクセスし、OSを選ぶ。NOOBSというのが易しいそうだが、Debian/Linuxはそこそこ慣れているから、Debianカスタマイズ版であり、推奨OSのRaspbianにする。と思ったらNOOBSというのはOSではなく、OSをmicroSDカードに転送するインストーラらしい。
Raspibianの公式サイトでDownload ZIPをクリックし、ZIPファイルをダウンロードする。2015年5月5日付けの最新版は2015-05-05-raspbian-wheezy.zip。990MBのファイル。展開すると2015-05-05-raspbian-wheezy.imgという3GBのファイルができる。
これをmicroSDカードにコピーする。そのままドラッグでコピーしてもだめで、起動イメージとしてコピーしないといけない。そのためにSOURCEFORGEからWin32 Disk Imagerというツールをダウンロードする。
http://sourceforge.net/projects/win32diskimager/?source=typ_redirect
Win32DiskImager-0.9.5-install.exeがダウンロードされるので、ダブルクリックしてプログラムをインストールする。スタートメニューにImageWriteというグループが登録されフォルダが作成されるので、Win32DiskImagerをクリックして起動する。
[Image File]で書き込む2015-05-05-raspbian-wheezy.imgを選び、[Device]でmicroSDカードのドライブを選ぶ。ほかのハードディスクなど選ぶと2015-05-05-raspbian-wheezy.imgで上書きされてしまうので、ここは注意が必要だ。
[Write]をクリックするとファイルの転送が始まる。数分で終わるので、完了したら[Exit]をクリック。
Raspberry Piを起動する
microSDカードをカードリーダーより抜き取り、Raspberry Piの裏側にあるカードスロットに装着する。
Ethernetケーブルを接続し、片方を電源アダプタに接続したmicroUSBケーブルを差し込む。左上のLEDランプが点滅し、LANコネクタのランプがつけば、たぶん正常に動いている。
社内のルータがDHCPサーバとして動いているので、Raspberry Piにも何か適当なIPアドレスが割り当てられているはずだが、今の時点ではアドレスが不明。
これを調べるのにSoftPerfect Network Scannerというフリーソフトをダウンロードして社内ネットワークに繋がっている機器のIPアドレスを調べる。
https://www.softperfect.com/products/networkscanner/
エルデの場合、社内プライベートアドレスは192.168.1.0/24を使っているので、192.168.1.1から192.168.1.255を範囲指定して[Start Scanning]をクリックする。
同一ネットワークに繋がっている機器のIPとホスト名が一覧表示されるが、Raspberry Piがどれだか分からない。LANケーブルを抜いてスキャンを行い、またケーブルを挿して再スキャンし、新たに現れたIPアドレス、この場合は192.168.1.150がRaspberry Piだと見当を付けた。
TeraTermからSSHで192.168.1.150に接続する。初期ユーザ名とパスワードは
User: pi
Pass: raspberry
つながったら初期設定だ
SSHでログインしたらいくつか初期設定を行う。
sudo raspi-config
まずはパスワードの変更だ。Configuration Toolのトップメニューから「Change User Password」を選び、新しいパスワードを2回入力する。
2 Change User Password
Enter new UNIX password:xxxxxxx
Retype new UNIX password:xxxxxxx
タイムゾーンを日本に変更する。
4 Internationalisation Options
Change Timezone
Asia
Tokyo
最後に[Finish]をクリックして設定ツールを終了する。
再起動するか尋ねてくるので、[Yes]をクリック。
デフォルトでviやCC、Python、Perl、Rubyなどは入っている。さすがにEmacsは無いか。USB接続のカメラを注文しているが、まだ届いてない。温度や気圧センサーをつなぎたいが、もうちょっと先になりそう。
とりあえずWebサーバーを起動する
つまらないのでWebサーバーとして動かしてみる。
Aapcheインストール
sudo apt-get install apache2
sudo /etc/init.d/
適当に画像をアップロードし、/var/www/index.htmlをいじってみた。
Webブラウザで192.168.1.150/にアクセスすると、こんなサイトが表示された。