02/22 10年目にして2代目女王誕生。大波乱だったボルダリングジャパンカップ

22日、深谷市にある深谷ボルダリングヴィレッジで第10回ボルダリングジャパンカップが開催され、応援に行ってきたが前代未聞、大波乱のコンペとなった。

この試合、日本山岳協会が主催する、ボルダリング日本一を決める公式競技。2005年9月に第1回が開催され、今年で10回目という節目の年となっている。その歴史ですごいのが、女子は野口啓代選手しか優勝者がいないということ。つまり第1回から去年の第9回まで野口選手が連覇している。今回は野口選手が10連覇を達成するのか、それとも新たな女王が誕生するのか、みんなが大いに盛り上がった。そして新女王の候補としては、昨年ボルダリングワールドカップ最終戦で野口選手とデッドヒートを演じ、2位に付けた高校生野中生萌選手が最有力とみられていた。
一方、男子は過去9回の大会で誰も2回優勝した人がおらず、つまり9人の優勝者が名前を連ねている。今年もそのジンクスが継続されて新たな優勝者が登場するのか、それとも誰かが2回目の覇者となるのか注目された。

土曜日の予選では、残念ながらTeam PowerNaviの渡邉数馬選手が振るわず、日曜日の準決勝に進むことができなかった。第3回大会の優勝者だった数馬選手は本大会を持ってコンペティターとしては引退を表明。その代わりと言ってはなんだけど、奥さんの沙亜里さんが準決勝に進んだ。

国分寺駅から武蔵野線、京浜東北線、高崎線と乗り継いで籠原駅に到着。あれ、バスは何行き乗れば良かったかな、と思ったがバス乗り場行ったら知っているクライマーが何人かいたので、その後ろに並んだ。

深谷クライミングヴィレッジというのは、深谷フットサルヴィレッジなどを備えたスポーツ施設。体育館みたいな建物が何棟か並んでおり、その一つがクライミングビレッジになっている。1000円の入場券を買って観客席に入ると、客席の中央に天井まで大きなリード壁が立っている。試合はその奥の両サイドで行われるので、観客は選手の登りを横から、しかも左右のどちらかしか見ることができない。
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ジャパンカップやワールドカップクラスの本格的ボルダリングコンペ課題を壁立てから始めると、1000万円近い費用がかかるという。深谷クライミングビレッジは広さもそこそこあり、東京からそんなに遠くなく、観客も収容できることから会場に選ばれたのだろうが、この構造はあり得ない。武道館や東京ドームの一番後ろの席だって、ステージは全部見える。お金を払ってステージを一望できず、みんな大型モニターを見ているなんて・・・
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Team PowerNaviでは野口選手以外に細野かおり選手、渡部圭太選手、石松たいせい選手が参加していた。渡部選手は事前には注目されてなかったが、かなり調子が良かったようで予選は1位通過で、準決勝課題を次々と完登していく。なんと準決勝を1位で通過。細野選手、石松選手も奮闘したが残念ながら上位には入れず。

波乱が起きたのは野中生萌選手と野口選手。女子の第一課題は洞窟状の奥まったところにあるハリボテに立ち、つらら状ホールドにランジしてスタートする。このつららがけっこう低い位置にあるため、女子としては背が高い野中選手や野口選手はマットに足が付いてしまい、やり直しを命じられてアテンプト数がかさむ。最終的に二人とも完登したのだけど、一撃した選手もいたので、ここでかなり精神的に動揺したらしい。

そして2課題目、3課題目は難しすぎて野中選手、野口選手を含めて一人も完登できず。4課題目もハリボテから一手目のホールドにランジしてスタートなのだが、野口選手はまったく止められない。野中選手、野口選手とも完登できないという驚きの結果となった。結局、野中選手8位、野口選手9位という成績で、二人の準決勝落ちが決まってしまった。

決勝戦は、男子が渡部圭太選手、山内誠選手、杉本怜選手、沼尻拓磨選手、中野稔選手、楢崎智亜選手。女子が尾上彩選手、加島智子選手、田嶋あいか選手、太田里沙選手、小林由佳選手、戸田萌希選手で争われた。

結果、男子はボルダリングワールドカップ優勝経験のある杉本怜選手が、女子は16歳の高校生田嶋あいか選手が優勝し、男子はジンクス通り、女子は10年目にして2代目新女王が決まった。渡部佳太選手は準優勝と大躍進。ワールドカップへの出場権を獲得した。おめでとう。
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野口選手はFacebookで緊張して眠れず、指皮が回復せず、ノロウィルスにやられ、風邪を引くというメンタル・フィジカルともに最悪の状態だったことを告白するとともに、

朝起きたら、昨日の事を思い返してまだ落ち込んでるかなと思ったけど、久しぶりに深い眠りにつき、生まれ変わったようにすっきりと清々しい朝を迎えられました。もう心は次へ進む準備が出来ているみたいです。

自分の成長すべきタイミングを知らせてくれるかのような今回の大会とリザルト。目の前に置かれた新たな試練のような気がして、まだまだ強くなれる気しかしませんね。ほんとこの大会を通じていろんなものを感じさせてくれました。

落ち込んでる暇があったら強くなって、いち早く笑ってる姿をお見せしたい。

と、次のステージへ向けて明るく決意を語っている。PowerNaviも彼女をずっと応援します。

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