01/15 『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』を読む

インフルエンザ自宅軟禁中なので、読書。軟禁中と言いつつ、昨夜ネギを買いにスーパーに行くついでに寄った書店で求めた1冊。
この本屋、ぼくが子どものころからあるけれど、品揃えがかなり貧弱で2010年ごろのベストセラーが並べてあったりする。つまり新刊在庫がほとんど無いというわけ。

中で珍しく去年のリリース『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』(増田寛也編著 中公文庫)を見つけた。2014年8月初版、10月25日付けで9版という大ヒットだ。

出生率が現状の低いままだと、あと25年後の2040年には896の自治体が消滅する、というショッキングな内容で話題になったのは覚えている。

著者らはかなり細かい数字を使って、状況をシミュレーションしている。現在の合計特殊出生率は日本全国平均で1.43。子どもを作るには2人の男女が必要だから、2人に1.43人では、縮小再生産にしかならず、世代を重ねるにつれて人口は減っていく。21世紀終わりごろには5000万人と、半減するという。

問題は、地方都市ではすでにこの状況が到来しているのだという。出産可能世代の女性が半分に減ってしまうと、その地域は消滅に向かう。大都市圏ですら、地方からの若い世代の流入が途絶えるため縮小していく。
また、少子高齢化と言われるが、高齢者もどんどん減っていく。地方経済を支えている年金、介護は高齢者が減ればフローが無くなり、ますます地方経済は疲弊する。

反転のシナリオなど、いかにもシンクタンクが作りましたといったレポートは退屈だけど、「人口減少で大変なことになるぞ」というアジテーションや首長による座談会などはリアリティがあって面白い。『里山資本主義』の藻谷氏、女川町長の須田氏、復興大臣の小泉進太郎氏とおいしいゲストを揃えての座談会なども受けた理由だろう。

アマゾンの書評を見たら、人口減少の何が悪いのだという投稿があった。

日本の総人口が3000万人でも5000万人でもいいのだけど、問題は長期的に減っていくということ。人口が増える時にはほっておいてもモノは売れ、経済は発展する。戦争や災害、感染症などで人口が減ることは体験してきているけれど、長期的に人口が減っていくことはまだ誰も体験していない。体験してないけれど、生産人口が減って高齢者が増え、さらに高齢者も減っていく社会でモノもサービスも売れなくなることは明らかだ。江戸時代のように人口が停滞した時には、商人たちは御用聞きとか出前とか名産品とか工夫をこらしてビジネスを維持したけれど、縮小となるともっと大変なことになる。

どうあがいても、日本はこの先人口減少は免れず、その中でビジネスを考えていかなければならない。バブルは再現しないのだ。

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