09/05 『まつもとゆきひろ コードの世界』


書名:まつもとゆきひろ コードの世界 スーパー・プログラマになる14の思考法著者:まつもとゆきひろ
出版社:日経BP社
発行日:2009年5月25日
定価:3200円+税
ISBN978040822203431-7

スクリプト言語Rubyの作者として知られる、Matzことまつもと氏の本。2009年に初版が出ているので、もう3年近く前になる。実際には2005年から2009年まで、日経Linuxに掲載した連載をまとめているので、8年ぐらい前の話から始まるのだが、CPUやメモリの話をのぞけば古さは感じさせない。四谷図書館で偶然見かけたので借りてきた。

プログラミングを研究している人にとって、オリジナルのプログラミング言語を作るというのは、クリエイティブな作業であり、自己表現につながる行為なのだろう。Wikipediaのプログラミング言語一覧を見ると、A言語からゆうやけ言語まで、267もの言語が並んでいる。CやFORTRAN、Javaのようになじみ深い言語もあれば、まったく聞いたことのない言語まで様々だ。

Matz氏のRubyは、その中でもかなりポピュラーな言語であり、日本産・島根県特産というもあってけっこう盛り上がっている。私もインストールはしたのだけど、ライブラリとか環境を揃えるのがなかなかうまくいかず、実際には使ってない。

本書は、もちろんRubyを中心にプログラミングの基礎というか、プログラム言語とはこういったものであるという話を進めている。コーディングのテクニックの話というよりは、オブジェクト指向、ブロック、デザイン・パターン、文字コード、正規表現、整数と浮動小数など、言語が裏でどのようなことをやっているのか、という話がメインだ。

だからRubyを知らなくても読むことはできるし、Rubyのプログラミングに親しんでいるからといって、理解できるかどうかは怪しい。これがCでもPascalでもJavaでも同じ事だろう。実際、Matz氏はRubyだけに習熟しているわけではなく、LispやC、Simula、Smalltalk、Java、OCaml、Erlangといった多様な言語についてその特徴を解説している。当たり前の話だが、Rubyしか知らない人がRubyを開発できるわけがない。プログラミング言語に関する幅広い知識があって、それらの長所短所を理解した上でなければ良い言語を生み出すことは不可能だ。

本書を読んでスーパープログラマになれるかどうかは分からないが、プログラミング言語の中の仕組みを知っておきたいという人にとっては良い参考書になると思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください