岡山大学新聞274号 1983年1月10日

全国大学新聞ダイジェスト

 各地の大学から送られてくる大学新間やキャンパス誌の数々。暗いのから明るいものまでいろいろあるのだが、それを読んでいると僕たちのまだ知らないキャンパスの情景が見えてくるようだ。
 入学案内に載らない大学の別の面を、大学新聞のダイジェストで伝えてみよう。

新たな局面迎える北大寮運動

北海道大学新聞(12月1日付)
《9月29日に続いて11月2日の寮生と第一小委員会との交渉において寮連(北大学生寮連合)が新寮への要求をまとめた「新・七寮生統一要求」に対する当局見解が、ひととおり確認された。現在の寮は入寮鐙衡を含め寮自治会による自主管理が行われてきたが、部屋割りからマスターキーの菅理まで一切当局が持つなどの新寮における運営の具体策が一部ここで明らかにされた。居室の机・ベッドは固定化を考えており、利用形態についても「一人一室」の原則を破った者は「退寮処分」にする旨、7日の寮連との接衝の際、厚生課事務は言明している。一方、新寮内に常駐する事務職員の仕事内容や負担区分の公・私の適用区分についてのプラン公開はなされぬままだ。現在、最大の争点になっている入寮鐙衡権について、当局は寮生を鐙衡の一切の過程から排除するとしている。今春、新々寮化された東北大、岡山大の学寮においては、入寮鐙衡は学生部と各寮自治会が共同で行っていることと比較しても、北大当局の寮政策の反動性は全国的に際立ったものになってきていることがわかる〉

「都ぞ弥生」の寮歌で知らられる恵迫寮もこの3月で廃寮に。今、全国の大学で寮の自治が奪われていく。

当局スターリンコンサート妨害

熊本大学新間(9月11日付)
《7月21日、学館大ホールで行われる予定だったロックバンド「スターリン」コンサート(主催=7・21スターリンGIG実行委員会、後援=熊大新聞社)は、同17日に大学から突然言い渡されたホール使用「不許可」通告により、会場の変更を余儀なくされた。そして急遽会場として借りた郵便貯金会館も、「あんなバンドにホールを借すのか」という怪電話により、それまでの態度を一転し、使用できなくなった。また高校生に対しても「コンサートに行ったものは退学」という指導が入るなどした為、コンサートを中止にせざるを得ないという異常な事態に陥った》

 今どきロックで退学とはそれにしても大学側の会場使用不許可は許せない。

4学生を不当逮捕駒場に機動隊百人

東京大学新聞(11月30日付)
《28日(日)駒場教養学部で、機動隊が約百名が構内正門前ロータリーに、"入場"し、自治会委員長を含む4名の学生が不当逮捕されるという事件が生じた。事件の発端となったのは、同日、4時半頃起こった原理研、共産研ら(寮外生)による文理研部屋(北寮2S)の"襲撃"事件。原研のメンバーら12名は「立看粉失」等を"抗議"するため文理研部屋に乱入、部屋にいた文理研メンバーに乱暴、騒ぎを聞いて駆けつけた寮生らともみ合いになった。その際、学生一人(原研の側ではない)が負傷、救急車の出動を要請したところパトカー3台が同行した。この時既に原研らは寮外に排除されていたため、寮委員長は目黒署員に「事態は収拾されたから帰ってくれ」と求めた。ところが、目黒署員は"居直リ"寮委員長の写真を撮ったため、学生は、肖像権の侵害だとして、フィルムの返却を求めたが、返却に応じず"逃走"しようとしたパトカーを"取り囲む"に至った。
 8時過ぎには、機動隊が導入され、パトカーを取り囲んでピケを張っていた学生約百人とにらみ合いになった。本間学部長、竹田評議員の交渉にもかかわらず、讐察は8時40分に最後通告、9時半には学生を強制排除、学生4人を公務執行妨害、不当監禁の疑いで不当逮捕したわけだ》

「聖書に興味はありませんか」なんて言葉で学生を誘う原理研(=勝共連合)には注意しよう。へタすりや洗脳されて韓国で集団結婚か廃人に。

小泉今日子コンサート中止

京都大学新聞(11月16日付)
《11月21日、吉田グラウンドの11月祭のお祭り広場で、4時から予定されていた、アイドル歌手、小泉今日子さんのコンサートにファンが殺到し、危険を感した主催者が中止を発表したところ、怒ったファンが暴れ、舞台、PAなどを壊す騒ぎになった。
 このコンサートは「アイドル研究会」が主催したもので… ところが前日からファンが百人泊り込むど、続々とグラウンド内人が集まり出し、間始2時間前には予想を上回わる一万人余のファンがつめかけ、11月祭事務局の話によると「人波が揺れ出し、女の子の悲鳴が聞こえてきた」状態だった…もともと、アイドル研究会は小泉今日子さんのプロダクション、ファンクラブの関係団体で11月差祭での小泉今日子さんのコンサートをするためにつくられたものである。最近、大学祭は新入歌手キャンペーンの絶好の場となっているが、ブロモートの効果を狙うあまり主催者(アイドル研)は野外コンサートの運営に甘さがあったと思われる》

 小泉今日子ってそんなに人気あるのかなあ?いくらタダでも一万人とはね。岡大のもんたは赤字とか。

"司法の日大"復活を

日本大学新間(12月20日付)
《司法試験合格者数を増やし、"司法の日大"を復活させよう−本学出身の法曹で組織される日本大学法曹会は、全国から弁護士、裁判官など106人を集めて11月20日、日本大学会館で全国大会を開いた。同法曹会が、全国レベルの大会を開くのは初めてのことで、低迷する本学の司法試験合格の状況に法曹会がしびれを切らし、総決起集会を開いたもの。同大会では、合格者を増やすための、具体的な方策が討議され、最後に、鈴木総長、鵜沢法学部長あてに、司法試験指導体制改善を要望した決議文をまとめた》

 "総決起集会"とは、もうゴグローサマ、て感じ。

ヤンジャンの極悪犯罪性

神戸大学新聞(11月18日付)
《作られたものを押しつけられるほど押しつけられる方にとってしらけることはない…僕は、7日の午前中に六甲祭の目玉企画として催された「キャンパスアクトライブフォーラム82」なる企画を見ていて……なんともいい難い気分になってしまった。
 ヤングジャンプの48号を見れば一目瞭然だが、そもそもギャルコンも、斉藤慶子のコンサートも、石坂啓の出演も、すべて、ヤングジャンブなる極悪低劣欲求不満増大悪徳メディアがからんでいて、今一つしっくリこない。
 僕はもともとミーハーは大好きで……こういう派手なイベントは大好きだ。しかし派手でミーハーな企画が、神戸大学の派手好き、ミーハー少年少女自身の手で全くなされていない。これはもはや弁解の余地なく作られたミーハー、お祭りである。舞台裏ではばをきかしていたのは、六甲祭実行委員でもなく、神戸大の芸能好き諸君でもなく、一体誰だったのかというと……ゴミみたいな顔をした集英社のカメラマンと……ヤンジャンの編集部のオッサンだった。
 …ヤンジャンに文化はない。そういう所のヤツらが我々の手で作っていくはずの学園祭にでかいツラをして登場する。これはやっばりおかしいことなのではないだろうか》

ワセダの名前を使ってナンパ

早稲田乞食(10月14日付)
《9月14日、我々は新宿歌舞伎町のコマ前で情けない光景を目撃してしまった。以下はその時の模様である。
「へーイ彼女ォウ、学校どこォ、オレね、早稲田の政治なんだけどォ、ねえーどっか行こうよ、あした休みじゃない」「えー、早稲田の政治、すっごーい頭いい、現役なのォ」「うん慶応も受かったんだけどけっちやった。ねえディスコ行こうよぉう」……,我々は慄然とした。その早大生はイクシーズのウォレットに学生証をちらつかせながら、足は流れる様なステップを踊っていた。全く何という事だ、世紀末がくるぜ!早稲田の知名度を使ってナンパするなんて早大生の資格なんてない。お前の様なヤツは偏差値の数字に埋もれて死んじゃえ。ペンペン》

 やっばりほんとーにこーゆー人いるんですね。岡大の名前使うのは…やめておこう。

反憲学連学友に暴行

九州大学新聞(11月25五日付)
《生長の家系の天皇制右翼反憲学連が11月に入って教養部に登場し活動を活発化させている。
 彼らは「反共・反安保・九条解体」をスローガンに、全国の大学で右翼学生運動の建設を目指して活動している。とりわけ日本大学文理学部では、80年11月の武装登場以来、テロ・リンチを用いて学園の恐怖支配を行っている。
 「戦後史研究会」を名のってビラを配っていた彼らは、11月5日、「真の戦没者慰霊を考える」を銘打って学内でシンポジウムを開催しようとしたが、急きょ集まった学友の抗議の前にこれは断念せざるを得なかった。
 さらに11月25日、「三島由紀夫森田必勝憂国忌」ということで学内で集会をやろうと昼休みに登場し、多くの学友の目の前で、抗議する一人の学友に暴行を加えケガを負わせた。
 彼らの主張は民族排外主義に貫かれたものであり、「大東亜戦争は聖なる斗いであった」「朝鮮人は天皇のために喜んで死んでいった」と、侵略、虐殺行為を正当化し賛美するものである……》

このところ原理研と並んで反憲学連(生長の家)が各地の大学で活動を活発化させている。恐ろしい時代になったものだね。

女子大生とコンパ

NDSU(ノートルダム清心女子大)タイムス(7月1日付)
《……コンパに慣れた人の中には、おもしろ半分で女の子を酔わせてやろうという下心を持っている人もいるとか…そういう人たちの罠にかからないように、また一緒に飲む人の為にも、自分がどのくらい飲めるのか、限界を知っておくことをおすすめします……コンパを肯定するか、否定するか、それは別にしても、自然に友だちとしてつきあってゆける男友達は必要だと思います。男性独特の考え、パワー、加えて殺伐さなど、(期待するほどいいものではないかもしれませんが)言葉の上ではなく、実感として感じ理解しておくべきことがあるのではないでしょうか》


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